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胃もたれの主犯は炭水化物!?

胃もたれの主犯は炭水化物!?

なんだか、胃が重たいなぁ・・・

今日はあっさり「うどん」にしよう。

 

みなさんはそんな時、ありませんか?

 

「肉や脂が消化に悪く、炭水化物は消化が良い」というのがこれまでの常識。

でも、実は食べ物が消化されるスピードってよく分かっていないんですよね。

 

知人の内視鏡医である福島正嗣先生が8月に出された「朝食にパンを食べるな」という本には、これまでの「誤解だらけの消化・吸収のしくみ」について詳しく書かれています。

 

その中でとくに強調されているのが、実はヒトの胃腸は「炭水化物」の消化が最も苦手で、胃での滞留時間がとても長い(なんと4〜8時間!)ということ。

それに対して、タンパク質や脂質が胃の中に留まっている時間は、推定ですが、たった30分〜1時間程度とのこと。

 

これまでの考えと真逆じゃないか!

ホントなの?

 

・・・と思われるかもしれませんが、胃カメラをしていると、確かにその通りだなぁ・・・と思わされる経験をします。

 

これ、何だと思いますか?

最初は食物繊維の「もやし」が胃の中に残っているのかと思ったのですが、検査後にお話を聞くと、朝に食べたのは「うどん」。

 

食べてから検査まで5時間以上経過しているというのに、まだ胃の中にしっかりと「うどん」が残っていたのです。

 

さらにこれは別の方の胃の中。

朝に「ごはん」とお味噌汁を食べたという方の、6時間後の胃です。

しっかりとお米のつぶが残っています。

 

当院では午後からの胃カメラ検査を受ける場合、朝9時までに「くだもの、はちみつ、ヨーグルト、トマトジュース、フルーツジュース、緑茶、水」は食べてよいと説明していますが、直接WEBから予約される方は、時々これを知らずに朝に炭水化物を食べて来られることがあるんですよね。

これも、「うどんやお米なら消化がいいから、朝に食べてもきっと大丈夫だろう」と思われているからではないでしょうか?

 

お2人とも、「胃もたれ」などの不調はとくに感じていない方でした。

つまり、日ごろから胃の動きは悪くないはずです。

なのに、炭水化物は胃の中に長時間残ったまま・・・。

 

以前のブログ無意識を意識する:その②「小麦」で、小麦が消化に悪いというお話を書きましたが、この事実は、消化が悪いモチモチの「パン」だけでなく、「うどん」さらには「ごはん」などの炭水化物すべてが、消化が悪い食べ物だということを表しています。

 

一般的に朝食と昼食の間、昼食と夕食の間はそれぞれ4〜6時間程度。

そう考えると、炭水化物はこの間に胃から完全に出て行っていない可能性があり、常にさらなる炭水化物の追い打ちに合っている・・・。

そりゃあ、いつ胃もたれを感じてもおかしくない訳です。

 

胃の調子が悪い時に、胃に優しい「お粥にしよう。」や「うどんにしよう。」という考えは、どうやら間違っているようです。

 

胃もたれや胸やけを感じる方は、脂ものよりも炭水化物の摂取量をまず減らすことから始めてみる方が良いのかもしれません。

 

西宮市田中町5-2西宮駅前メディカルビル3F

「ひだ胃腸内視鏡クリニック」院長 樋田信幸の公式ブログ

 

日本消化器内視鏡学会専門医 

日本消化器病学会専門医、評議員

日本消化管学会胃腸科専門医

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