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ひだ胃腸内視鏡クリニック

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胃腸内科 / 内視鏡内科

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便秘・便がすっきり出ない

便秘・便がすっきり出ない

【症状は?】

便秘の定義は実はいろいろとあるのですが、日本内科学会では「3日以上排便がない状態、または毎日排便があっても残便感がある状態」としています。
また、慢性便秘症診療ガイドライン2017では、「本来体外へ排出すべき糞便を十分量かつ快適に排出できない状態」と定義されています。
つまり、何日も便が出ない状態だけが便秘ではなく、毎日便が出ていても量が少なくてすっきり出ない、お腹が張って苦しいなどの不快な感じがあればそれも便秘なのです。

 

「たかが便秘でしょ!」と思われがちですが、便秘は生活の質を落とすだけでなく、硬い便を出そうとお腹に力を入れていきんだ時などに、命に係わる心筋梗塞や脳卒中などのイベントが起こりやすいことが分かっています。

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【原因は?】

便秘の人の割合は、男性よりも女性の方が多く、年齢とともに増えます。
痩せ型の日本人女性は、狭い骨盤の中にとぐろを巻いたように長い腸が収まっています。若い時から便秘という方には、腸がねじれた状態の方が多く、そのために便の通りが悪くなっていることが考えられます。
さらに年齢が上がってくると腸の動きが悪くなり、肛門の近くに便が降りてきても便意を感じにくくなってくることから、便秘が増えていきます。
運動不足、水分の摂取不足、食物繊維の少ない食事、偏食やダイエット、ストレスなども便秘を起こす原因になります。
また、便秘の原因として最も気を付けないといけないのが大腸がんです。がんが大きくなり便の通り道が狭くなると便が細くなったり、便秘や下痢を繰り返したりするようになります。40歳以上の便秘の方は一度大腸内視鏡検査を受ける、または少なくとも便潜血検査を受けることをお勧めいたします。
他にも、腸がリズムよく動かないために便秘と腹痛や不快感を生じる便秘型過敏性腸症候群や糖尿病・甲状腺機能低下症・神経系疾患(自律神経失調症・パーキンソン病)などの病気に伴う腸の運動の麻痺、薬の副作用などさまざまな要因で便秘になります。

 

【治療は?】

運動不足や食事など生活習慣の乱れが便秘の要因である場合には、それを改善することが大切です。
毎日快適に便を出すために推奨される生活習慣は、以下のようなものです。

・1日 3食規則正しい時間に食事する

・発酵食品・食物繊維を積極的に摂る

・1日1.5リットル以上水分を摂る

・便意がなくても決まった時間にトイレに座る習慣をつける

・かかとを上げ、背筋を伸ばし、前傾姿勢でトイレに座る

・適度な運動・お腹のマッサージを行う

 

便秘の薬物治療として、酸化マグネシウムに代表される「浸透圧性下剤」とプルゼニド、センノシド、センナ、大黄などの「刺激性下剤」があります。
腸の壁の筋肉を強力に刺激して動かす作用がある「刺激性下剤」は良く効く薬ですが、依存してしまうので使い続けるのは良くありません。
最近は便に水分を含ませて軟らかくするタイプの「上皮機能変容薬」という新たな便秘薬が登場しており、より安全に便秘の治療ができるようになっています。

 

西宮市田中町5-2西宮駅前メディカルビル3F

「ひだ胃腸内視鏡クリニック」院長 樋田信幸

日本消化器内視鏡学会専門医 

日本消化器病学会専門医、評議員

日本消化管学会胃腸科専門医

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