大人の遠足
- 2022年2月27日
- 日常
昨年の秋の話になりますが、大学医局の「サウナ部」の後輩部員を引き連れて、テントサウナを初体験してきました。
テントサウナとは、持ち運び可能で、好きな場所でサウナが楽しめるというサウナ―にとって夢のようなアイテム。
テント内で薪ストーブを焚き、ストーブの上で熱したサウナストーンに水をかけて熱〜い蒸気を発生させるロウリュも楽しめます。
コロナ禍でともにブームが加速しているサウナとキャンプですが、「サウナキャンプ」という新語が生まれるほど、テントサウナは今注目を集めているニューアイテムなのです。
自然の中で味わうサウナは、施設で入るサウナとはきっと一味も二味も違うはず。
こんなん、行くしかないやろ。
レンタルもできるのですが、今回はテントサウナを常設している猪名川町の「sauna station」さんにお邪魔しました。
齢50を超えたおっさんですが、遠足前の子供のように、行く前からワクワクが止まりません。
オラ、ワクワクすっぞ!
テントサウナの外観はこんな感じです。
手前にあるのは川の水を引いた水風呂。
中はこんな感じ。
薪ストーブのサウナ自体が初めてでしたが、ゆらゆら燃える火を見ながら蒸される・・・いいもんですね。
しかも、サウナから下に降りたら目の前が川!
水風呂よりも、ここは川でしょ!
奥にはチェア、手前には川に横たわれる「すのこ」が敷いてあります。
川に横たわって見上げれば、空と木々。
自然の中で味わう極上のととのい。
これぞ外気浴。
・・・最高やん。
ここで、ハッと我に帰る。
10月末の寒い日に水深10cmの浅〜い川に裸のおっさん(安心してください、水着は履いてますよ)が横たわってるこの光景。
いやこれ、傍から見たらどうよ?
サウナのとなりは古民家風のおしゃれカフェ。
駐車場から川は丸見え。
時折、おしゃれな装いの女性が通る。
この光景に気付かれたら・・・
えっ、なにあれっ!?
変死体!?
または
変態!?
・・・どっちもあかんやつやん。
・・・って言うか、通報されるやつやん。
願わくば、カフェの隣にある「サウナ」ののぼりに気付いてくれていますように。
いや、それでも秋の冷たい川に横たわるのは常人には理解できんか・・・
さてこの施設、サウナの後にBBQまでできるんです。
この日のためにお取り寄せした熟成肉の塊を豪快に焼いてローストビーフに。
どやっ!
これぞ大人のBBQ。
となりでエビとしいたけのアヒージョも。
いや、もう最高。
そして、最後は「ウィスキング」。
なにそれ?
聞いたこともないという方が多いと思いますが、ウィスキングとはロシア発のサウナ内で行うリラクゼーションサービスのこと。
白樺の枝葉を束ねたヴィヒタ(ロシアではウィスク)で、水を振りかけたり、全身をバシバシ叩いたり、押し当てたり、なでたりするマッサージのようなものです。
コアなサウナ―にはじわじわと注目されつつありますが、体験したことがある日本人はまだまだ少ないでしょう。
低温のテントサウナ内に設置されたベッド上に横たわり、タオルで顔を覆ってから施術してもらいます。
水分を含んだヴィヒタは、ほんわりと暖かい感触です。
バシバシ叩かれても痛みはなく、心地よい刺激。
膝の裏や足の裏まで全身をくまなくヴィヒタを使ってマッサージしてもらい、体の芯からじんわりと温まっていきます。
そして、絶妙なタイミングで水が振りまかれ、クールダウン。
はぁぁ・・・
何これ、めちゃくちゃ気持ちいい・・・
だんだん頭がボーっとしてきて・・・
と、とろけるぅ・・・
心身ともにリラックスしすぎて、体はもうふにゃふにゃです。
フラフラしながらサウナを出て水風呂に浸かると、今度は「浮かせますよ」と言われ、背中と太腿をささえてもらい仰向けで水風呂に浮かびます。
「後輩、水風呂に浮くの図」
何これ?・・・無重力?
天と地が分からなくなるような、未体験の不思議な感覚。
目を開けると満点の星空。
これぞ、究極のととのい・・・
いやはや・・・おそロシア。
なんちゅうもんを考え出すねん。
気持ちよすぎるやろ。
戦争なんかさっさとやめて、サウナとウィスキングを世界中に広げたらみんな平和になるのにな。
結論。
テントサウナは控えめに言って「パラダイス」。
ウィスキングは「ヘブン」。
大満足の大人の遠足でした。
西宮市田中町5-2西宮駅前メディカルビル3F
「ひだ胃腸内視鏡クリニック」院長 樋田信幸の公式ブログ
日本消化器内視鏡学会専門医
日本消化器病学会専門医、評議員
日本消化管学会胃腸科専門医