レジ袋が開かない件について
- 2024年6月16日
- 日常
スーパーのレジ袋が開けられなくなった日・・・いったいあれはいつのことだったのか。
若いころは何の苦もなく、空気を吸うのと同じくらいごく自然に、スッと開けられたのに。
一足先に開けられなくなったヨメに向かって
「何でそんなん開けられへんのwww」
「どれ、開けたろか?」
と、どや顔でマウントを取っていたのも、今や遠~い過去のお話。
ふと気付けば・・・
開かへん。
全然開かへん。
なにしろ開かへん。
もう一生開かへんのちゃうか?
・・・っていうぐらいに開かへん。
「今は冬やしな。」と、最初は周囲の乾燥を言い訳にしてみるものの、季節が変わり梅雨になろうが真夏になろうが、やっぱり開かへん。
年々脂ぎっていく顔に反比例するように、なぜだか指は年々カッサカサ。
いや、正確には指がカッサカサと言うより、指先に物が「触れる」という刺激によってわずかながら発汗するという交感神経の働きが、加齢によって衰えた・・・というのが医学的な見地のようだ。
まぁ、どっちにしろ「年を取ったから」という原因に変わりはない。
もはや、潤いもなけりゃ、汗も出なけりゃ、静電気も起きない・・・あぁ、なんて不憫なわが指先。
加齢という現実を認めざるを得ない、この辛さよ。
レジ袋が有料になり、エコバックを持参する機会が増えたため、この屈辱的な「開けられない体験」の頻度は、ありがたいことにかなり減っている。
・・・とはいえ、肉や魚のパックとか、ひんやり冷えた豆腐やシラタキとか(←細かい)、別々に袋に入れたいものもある。
スーパーの袋詰め台に必ず設置されている、ロール状の引っ張り取るタイプのポリ袋。
こやつがまた、強敵。
あまりにも開かんから「袋の上下間違えてるんちゃうか?」と思うけど、そんなことはまずない。
認めたくないが、ただ単にうまく開けられないだけ。
視界の片隅には、指先を湿らせるための濡れふきんやスポンジ、最近よく見る水が付いたオレンジ色のボールがくるくる回るやつ(あれ、何ていうの?)などお助けグッズが鎮座している。
だが、できるだけやつらの世話にはなりたくない。
なぜかって?
衛生上どうとかいう崇高な理由ではない。
そこにあるのは、単純に「負けた」感。
おっさん、おばちゃんの仲間入りしたくないという意地。
「あの人カッサカサやわwww」という周りの目。(←被害妄想)
さらに、会計後の袋詰め台の場面なら、最悪妥協してこの指湿らせグッズを使うという選択肢もあるが、野菜コーナーではそうはいかない。
ナス1本片手に、ポリ袋との孤独な戦いを強いられることになるのだ。
最悪、「この野菜、買うのやめよか」・・・という気持ちにさえなる。
そっと、ナスを戻す。(←やめろ!)
タイムパフォーマンス(タイパ)が叫ばれるこのご時世に、たかがポリ袋との格闘に無駄な時間を費やしているわけにはいかない。
指をペロッと舐めたい衝動に駆られつつ、袋をこねくり回し、必死のパッチでこじ開けるものの、気づけばレジをほぼ同時に終えた人だけではなく、私よりあとにレジを通った人までが先にいなくなっているという。
あの敗北感よ・・・(;´Д`) うぅっ
さて、大人の階段を登ると誰もが直面するこの社会問題。(←大袈裟)
このブログに、首がもげるほど頷いておられる方もたくさんおられることでしょう。(*ᵕᴗᵕ)⁾⁾ ゥンゥン
解決策はないものだろうか?
最初からちょっとしっとり湿ったビニール袋にするとか。(←気持ち悪いわ)
Google先生に「スーパー ビニール袋 開かない」で検索すると、裏技が書かれた記事がずらりと並ぶ。
・手と手の間にポリ袋を挟んで、拝むようこする。
・購入したパック商品の上に袋をのせて、手前にずらす。
・ちょっと引っ張って伸ばしてから下にずらす。
・レジ袋はマチのところを開く。
などなど
・・・なるほど。
今度やってみよう。
えっ、なんでこんな話を書いたかって?
実は、この切実な問題、クリニック内でも起こるんですよ。
胃カメラをする時に感染防御のために着ている、前掛けみたいなビニールエプロン。
こやつが開かない。
最近、さらに開かないに拍車がかかってきた。
年々見えにくくなる目と相まって、
ショボショボ&カッサカサ。
見えない&開かない。
着れない&検査始まらない。
内視鏡室に入ったときに、ビニールエプロンと格闘している姿を見かけても、どうかそっとしておいてください。
(*ᴗˬᴗ) オネガイシマス
「ひだ胃腸内視鏡クリニック」院長 樋田信幸の公式ブログ
日本消化器内視鏡学会専門医
日本消化器病学会専門医、評議員
日本消化管学会胃腸科専門医
日本炎症性腸疾患学会専門医・指導医