コロナ禍のオリンピックに想う
- 2021年7月25日
- 日常
いよいよと言うか、ついにと言うか、2020TOKYOオリンピックが始まりました。
コロナ禍の中、ほとんどの競技が無観客で行われる異例ずくめのオリンピック。
日常生活が制約される中でのオリンピックに、国内の世論は二分、いや、残念ながら反対の声が大きい中での開催となってしまいました。
思えば1年前に延期を決めた後、政府は「コロナに打ち勝った証しにする」「完全な形で開催する」などと甘々な楽観論を振りまき続けていましたが・・・まぁ、案の定というか、そりゃあどう考えたって無理ってもんです・・・。
だって、未曾有のパンデミックですよ。
これまでの世界を一変させてしまうレベルの未知の感染症が、1年やそこらで完全に制御できるわけがありません。
異例のスピードで開発されたワクチンという武器を持ってしても、世界中が未だにこの状況ですから。
しかも、日本は肝心のワクチンの接種開始が遅かったうえに、今や「弾切れ」という有り様。
接種したくてもできないんです・・・。
命が掛かっていますので、そりゃあ誰もが喜んで五輪開催とはいかない訳です。
開会式の当日に小池知事は、「コロナ禍からのサステナブル・リカバリー(持続可能な回復)を目指すきっかけの大会にする」とか仰っていましたね。
なんじゃ、そら・・・?
得意の横文字でけむに巻いていますが、大会の意義までいつの間にかしれっとすり替わっちゃってます。
しかし、五輪に参加するためにこれまでの一生を掛けてきたアスリートの方々にはまったく罪はありません。
「こんなご時世にアスリートが五輪をやりたいと言うのはワガママだ!」なんていう意見もあったようですが、わたしはそうは思いません。
もちろん、この瞬間にもコロナと戦う多くの医療従事者がいることを考えると胸中は複雑ですが、始まったからには、静かに、そして目一杯、自宅でアスリートを応援したいと思います。
シンプルな感動を与えてくれるスポーツの観戦は、ジャンルを問わず大好きです。
従来の五輪競技ももちろんですが、新競技となる空手、スケートボード、スポーツクライミング、サーフィンもすごく楽しみにしています。
テレビでの放送が無いちょっとマイナーな競技も、今どきはオンラインでライブ配信を見られるのがありがたいですね。
終わってから結果だけニュースで見るのと、ライブで手に汗握りながら応援するのとでは、やはり全然違います。
今朝はサーフィンの第一ラウンドを見ていました。
自然が生み出す一期一会の波と対峙するこの競技。
今後、日本の夏らしく台風8号が直撃する予報で、思わぬビッグウェーブが発生する可能性もあります。
初のオリンピックチャンピヨンを決める今回の大会は、伝説になるかも知れません。
五十嵐カノア選手、金メダルを取りそうな気がします。
がんばってほしい!
今日は、この後スケートボードストリートに、柔道の阿部兄弟、男子サッカーと見たい競技が目白押し。
自分の生きている間に母国で開催されるオリンピックはきっとこれが最後だと思いますので、一生に一度のチャンスに本当は生で見たかったなぁ。
・・・って、どうせチケットは早々に全滅してたんですけどね。
「もし、抽選が全部当たったら総額〇〇〇万円やで!どないしよう!?」とか、
「どうやって休みを取って観戦しに行こか?」とか、
ありもせん妄想に浸りながら、必死にネットにアクセスしてチケットを申し込んだ2年前・・・あぁ、懐かしい・・・。
あの頃の自分に言いたい。
そんなに必死にならんでも、
「どうせ当たらんで。」
「ほんで、1年延期やで。」
「さらに、結局は無観客やで。」
・・・いやはや。
チケットが当たらない以外は、こんなことになるなんて2年前には誰もが予想できなかった事態ですね。
もはや何をもって「成功」と言うのかも分かりませんが、この状況下での五輪開催が正しい判断であったのかどうかは、歴史が明らかにするのでしょう。
東京の新規感染者数の推移を見ていると、これからいったいどうなることかと不安が募ります。
もしも、オリンピックをきっかけにイギリス株、インド株に続く新たな変異ウイルスが誕生しようものなら、「東京五輪株」なんて名付けられて、それこそ歴史上の大失敗として永遠に記録に残ってしまいます。
なんとかこれ以上の大きな混乱が起こることなく、無事にオリンピック・パラリンピックが終わることを願うばかりです。
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「ひだ胃腸内視鏡クリニック」院長 樋田信幸の公式ブログ