食べてケアするIBD~腸がよろこぶ食事とは~⑤
さて、ここからは「どんな食品をどう食べるか?」について、一つひとつ見ていきましょう。
最初にお伝えしておきたいのは、
・食品の「良い・悪い」に関する科学的根拠はまだ不十分な部分が多いこと
・食品に対する体の反応には個人差があること
・すべての人に当てはまる“正解”はないということ
そして、以下の内容には私自身の考えも含まれていますので、「参考程度」に読んでいただければと思います。
動物性タンパク質について
まずは「動物性タンパク質」から。
動物性タンパク質は、私たちの体に必要な「必須アミノ酸」をバランスよく含んでおり、筋肉・ホルモン・酵素など、体のさまざまな機能を支える大切な栄養素です。
ただし注意が必要なのは、その多くが脂質も多く含んでいる点です。
特に加工肉(ソーセージやベーコンなど)になると、保存料や発色剤といった添加物も加わり、摂りすぎると心臓病や糖尿病などのリスクが高まる可能性があります。
さらに、動物性タンパク質は腸内の「悪玉菌」のエサになりやすいため、IBD(炎症性腸疾患)の方にとっては、腸内環境を悪化させてしまう恐れも。摂りすぎにはくれぐれも注意してください。
日本消化器内視鏡学会専門医
日本消化器病学会専門医、評議員
日本消化管学会胃腸科専門医
日本炎症性腸疾患学会IBD専門医・指導医