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ひだ胃腸内視鏡クリニック

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食品添加物がIBDを引き起こす? その①

食品添加物がIBDを引き起こす? その①

食品添加物は、食べ物の色・香り・味・食感をよくするために、また腐らず長持させるために用いる、現代の食生活には欠かせないものです。

「食品添加物は悪だ!」というイメージを持つ人も多いと思いますが、食品安全委員会によって決められた健康への悪影響がないとされる成分や基準を守って使われていますので、少なくとも直接的に体に悪いものとは言えません。

ただ、最近の研究では、食品添加物が炎症性腸疾患(IBD)を発症する危険因子の1つであることが分かってきています。

「乳化剤」は、水と油のように互いに混じり合いにくいものを、均一に混ざりやすくする食品添加物です。風味や食感を良くするために、パン、アイスクリーム、バター、ドレッシング、ガム、チョコレート、麺類、豆腐、ポン酢、マヨネーズ、ソーセージなどさまざまな食品に添加されています。

ところが、この「乳化剤」が腸内細菌のバランスを乱したり、腸の粘膜の保護作用を破壊したりすることによって、腸に炎症を起こしてしまうことが分かってきました。
「乳化剤」は石鹸などの洗剤の主成分である「界面活性剤」と機能的には同じものです。
また、「界面活性剤」は大腸カメラの前に飲む下剤の主な成分でもあります。
そう考えると、体にとって直接の害はなくても、腸を守っている粘膜に何らかの悪影響を与えるのかもしれないというイメージが湧いてきます。

次回は、乳化剤以外の食品添加物の影響と、IBDの患者さんの食事で気を付けて欲しいことについて書きます。