WEB予約

ひだ胃腸内視鏡クリニック

ご予約・お問い合わせ

0798-26-5070

胃腸内科 / 内視鏡内科

阪神西宮駅徒歩30秒

日々是チャレンジ:その③ 下剤を飲まない大腸カメラ

日々是チャレンジ:その③ 下剤を飲まない大腸カメラ

大腸カメラを受ける前の最初の関門・・・それは大量の下剤です。

当たり前のことですが、みなさんの大腸の中は便だらけです。

そのままの状態ではお尻からカメラを入れても便で道が塞がれ、一番奥の盲腸まで到達することも、病変を見逃しなく観察することもできません。

ですので、検査の前に大腸を文字通り「空っぽ」のきれいな状態にすることが、精度の高い検査を受けるためにはどうしても必要なのです。

 

そのために大腸カメラの当日にみなさんに服用していただくのが、経口腸管洗浄液という液体の下剤です。

この下剤の正体を簡単に言うと「体にほとんど吸収されない液体」であり、これをたくさん飲むことで腸の中を物理的に洗い流してしまうのです。
最初の内は溜まっていた便が出てきますが、飲み進めるうちに次第にきれいになり、最後は飲んだ液体そのものが出てくるようになります。こうなれば前処置完成で、口から肛門まで全て「空っぽ」の状態です。

 

ところがこの下剤が曲者で、決して飲みやすい味とは言い難く、しかも飲む量は2リットルほど・・・

「検査は別に辛くないけど、下剤がなぁ・・・」とおっしゃる方は少なくありません。

最近は、濃度を濃くすることで下剤そのものを飲む量を半分程度に減らす改良がなされているのですが、その分味も濃くなるために「かえって飲みにくい・・・」とおっしゃる方もおられます。しかも濃い下剤を薄めるために、結局は同時に水やお茶を大量に飲まなくてはなりません。

 

もちろん、みなさんが苦手という訳ではなく、「全然大丈夫でした!」「意外とおいしく飲めました!」という方もたくさんおられるのですが、一方で味が受け付けずに気分が悪くなられたり、どうしても途中で飲めなくなったりする方もいます。

下剤の種類を変えて色々と試しても、どれもこれも受け付けない・・・という方も。

そうした患者さんにはとって下剤は大変な苦行であり、大腸内視鏡検査の大きな壁となるだけでなく、やっとの思いで検査を受けても便が残ってしまっていて精度の高い検査にならないというのが大きな問題でした。

 

下剤が辛いという理由で大腸カメラを敬遠し、数年後に進行大腸がんになってしまった・・・こうなっては最悪です。

 

そこで当クリニックでは、このような「どうしても下剤の服用が難しい方」に限定して、「下剤を飲まない大腸カメラ」を実施しています。

これも、大学病院ではできなかったチャレンジの1つです。

 

どうやって辛い下剤を飲まなくても良くなるのか?

・・・それは口で飲む代わりに、胃カメラを使って直接下剤を注入するからです。

 

大腸カメラの当日、まず午前中に鎮静剤を使ってウトウトしている間に胃カメラを行い、その際に十二指腸まで進めたカメラの先から経口腸管洗浄液(下剤)を注入します。

 

その際に使うのは、内視鏡技師でもある看護師さんが作ってくれたこの自作の注入装置です。

この装置を用いることで5〜7分程度の短時間で1200〜1500mlの下剤を注入することが可能です。

 

患者さんが目覚めてからすることは、水分の補給と体を動かしてがんばって便を出すことだけです。

苦手な味の下剤を口から飲むことは一切なく、午後から大腸カメラを受けることができます。

 

「それは楽そうだ!わたしもぜひその方法で受けたい!」と思われる方も多いと思います。

そして、同業の内視鏡クリニックではこの「下剤を飲まない大腸カメラ」を売りにしているところも最近増えてきています。

 

ですが、この方法はどなたに対してもお勧めできるという訳ではありません。

 

危険性についてもしっかりと留意する必要があります。

本来は1時間かけて服用するべき下剤を数分間で急速に注入しますので、腸の中の圧力が急に上がる恐れがあります。便秘のひどい方、腸に狭いところがある方や、腸に癒着がある方では、急に腸に負担がかかり、最悪の場合腸が破れる事故につながる可能性もゼロではありません。

ですので、わたしたちのクリニックでは、これまでに大腸カメラを受けた経験があり、腸にひどい癒着や狭いところがないという状況が分かっている方、そしてどうしても下剤が苦手で飲めない方に限定することで安全性を担保しています。

便秘のひどい方には、事前にある程度便秘を解消してからの検査をお勧めします。

初めて大腸カメラを受ける方には、お勧めはいたしません。腸がどのような状態なのか分からないからです。

 

さて、実際に行ってみると・・・

今まで吐き気や嘔吐で苦しみながら、死ぬような思い?でなんとか大腸カメラを受けていた方からは、この方法で大腸カメラを受けた後「画期的ですね!本当に楽でした!」と言うお声をたくさんいただいています。

 

大腸カメラの前の下剤がどうしても苦手という方は、まずはご来院の上ご相談ください。

 

西宮市田中町5-2西宮駅前メディカルビル3F

「ひだ胃腸内視鏡クリニック」院長 樋田信幸の公式ブログ