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ひだ胃腸内視鏡クリニック

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感染性胃腸炎が流行っています!

感染性胃腸炎が流行っています!

冬場になってから、急性の気分不良や、腹痛、下痢症状でクリニック来られる方がちらほら。

成人の日に担当した西宮市応急診療所の外来にも、発熱の方に加えて同じような急性胃腸炎症状の方が数名来られました。

 

厚生労働省/国立感染症研究所の感染症週報のデータを見ますと、やはり昨年のこの時期にはほとんど流行らなかった感染性胃腸炎が、今シーズンは大流行とは言わないまで増えてきているようです。

この時期に流行る感染性胃腸炎の原因は、主にノロウイルス。

 

ノロウイルスについては以前のブログで詳しくお伝えしました。

ノロウイルスにご用心:その①(2020年11月23日)

ノロウイルスにご用心:その②(2020年11月29日)

 

冬場に食べる生牡蠣を発端とした感染症ですが、トイレでの排便時、汚物の処理時に汚染された手を介して、ドアノブ、手すり、水道の蛇口、洗い場などがノロウイルスに汚染され、さらにそこから他の人へと「ヒト・ヒト感染」で広がります。

 

2020年〜2021年の冬場には、ウイルスによる感染性胃腸炎は全くと言って良いほど鳴りを潜めました。

これほど極端に流行しなかったのは、おそらく史上初めてのことではないかと思います。

 

その理由として、新型コロナウイルスの蔓延により

・外食が減り生ガキを食べる機会も減った

・人と人が接触する機会が減った

・手洗いが定着した

ことが考えられます。

 

逆に言うと、今シーズンのコロナ前のレベルに近い感染性腸炎の再流行は、

初冬の新型コロナの一時的な感染者減と気のゆるみにより

・外食が増えて生ガキを食べる機会が増えた

・人と人が接触する機会が戻った

・手洗いを怠りがちになった

証ではないかと思います。

 

感染対策を緩めるとウイルスは必ず流行します。

コロナだけでなく、ノロウイルスに罹らないためにも、引き続き手洗いはしっかり行いましょう。

 

ちなみに、0歳〜6歳ごろの乳幼児に感染性胃腸炎を引き起こすロタウイルスに関しては、

このように2年連続でほぼ流行りませんでした。

しかし、ノロウイルスとは違い、ロタウイルスは3月から5月が流行のシーズンですので、今年は流行る可能性があります。

お子さんの手洗いは、しっかりするように見守ってあげてくださいね。

とは言え、5歳までにほぼすべての子どもがロタウイルスに感染するといわれていますので、何れは罹っちゃうんですけどね。

大人はロタウイルスの感染を何度も経験しているため、子供からウイルスを貰ったとしても、大抵は軽症か無症状です。

 

それから、インフルエンザに関しては

昨年10月に書いたブログ、今年のインフルエンザワクチンは打つべき?

で予想していたように、海外からウイルスが持ち込まれることは無く、今シーズンも流行がないまま終わりそうです。

アデノウイルスの感染によって起こる流行性角結膜炎(いわゆる「はやり目」)もこんなに減ってるんです。

さらに、ウイルスではなく「肺炎マイコプラズマ」という細菌の感染によって幼児、小中学生に起こるマイコプラズマ肺炎もこのように激減しています。

コロナ禍になってから、全く流行しなくなった感染症があるのは、とても興味深いですね。

 

西宮市田中町5-2西宮駅前メディカルビル3F

「ひだ胃腸内視鏡クリニック」院長 樋田信幸の公式ブログ

 

日本消化器内視鏡学会専門医 

日本消化器病学会専門医、評議員

日本消化管学会胃腸科専門医

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