フィンランドサウナ紀行その②
- 2024年5月27日
- 日常
閑静な住宅街に突如現れる、怪しげな赤いネオンと道端にたむろする半裸の集団・・・
もし、なんの予備知識もなくここに通りかかったとしたら、
!!!!!
・・・3度見すること必至。
ネットの写真で予習していたとは言え、実際にみると、こりゃあインパクトあるわ。
フィンランドで2番目に訪れたのは、ヘルシンキ最古のサウナ「コティハルユサウナ」(Kotiharjun Sauna)。
オープンはなんと1928年(昭和3年)。
前回ご紹介した大自然を満喫する「クーシヤルヴィ」とはいわば真逆の、地元の人が日参する町中の公衆サウナで、日本では「ザ・銭湯」と言った感じでしょうか。
住宅街の真っただ中の道路脇で涼む外気浴がここの名物。
男女ともにタオルを巻いただけの姿で楽しんでいます。
日本なら通報案件ですが、ここではこれが日常。
昔からずーっと変わらない光景なのでしょう。
さて、意を決して半裸のおじさん達の間をすり抜け、サウナへと突入します。
ロッカーは、いつの時代のか分らんほど年季の入った木造。
もはや鍵がちゃんとかかっているのかさえ怪しいけど、気にしない。
そして、サ室の雰囲気は・・・おぉぉ・・ガチ感が半端ない。
近頃のお洒落系サウナとはまさに対極。
と言うか・・・ほぼ地下牢www
入口にすぐに、2メートルはあるかと思われる無骨な薪ストーブがドーンと鎮座。
そして、6段ある石造りで急勾配の座面がそそり立つ。
ちなみに石の床は激アツなので、マイサンダルを持参しないと足の裏が焦げます。
1人用のスノコを敷いて好きな高さに座れるようですが、フィンランド人はお熱いのがお好きらしく、最上段にずらりと陣取っている。
当然、わたくしも負けじと最上段。
大和魂みせたるわ。
見ていると、どうやらローカルルールがあるよう。
サウナに出入りするときに必ず「お前ら、ロウリュいるか~?」的な声掛けをし、最上段の人が「おっしゃ、頼むわ~」的なやりとりをしている。(たぶん。知らんけど。)
・・・で、誰も断らないwww
結果、誰かが出入りするたびに、すごい頻度でストーブにバシャバシャ水を投げ入れるもんだから、ジュワァ~という音とともに、頭上から次々と容赦なく熱波が襲ってくる。
数分おきに遠慮がちに「そろそろロウリュしてもいいでしょうか?」的な感じの日本のセルフロウリュに対し、「サ室なんて常に熱い方がいいに決まってんだろ?」というガチ感はさすが本場である。
よい感じに蒸されたあとは、さっとシャワーを浴び、念願の(?)道路脇でうれしはずかし外気浴。
通行人や車が普通に通るなか、町中で裸にビール。
フィンランドでしかできない解放感と罪悪感よ。
しかし、まぁみなさんよくしゃべる。
シャイで内向的といわれるフィンランド人ですが、サウナでだけは人格が変わったように饒舌になるのだそう。
確かにサ室内でも外気浴中でも、とにかくにぎやかでおしゃべりが絶えない。
気の置けない地元の仲間と、サウナと外気浴とビール。
そりゃ、最高ですわ。
「ひだ胃腸内視鏡クリニック」院長 樋田信幸の公式ブログ
日本消化器内視鏡学会専門医
日本消化器病学会専門医、評議員
日本消化管学会胃腸科専門医