インフルエンザワクチン始めます
- 2023年10月2日
- かぜ
10月になってもまだまだ暑い日が続いていますが、新型コロナだけでなく、インフルエンザがもうすでに流行っています。
今のところ、とくに若い人の感染が目立ち、休校や学級閉鎖になっているところも多いようです。
厚生労働省の発表では、9月18~24日の1週間で全国約5千の定点医療機関から報告されたインフルエンザの感染者数は3,5021人、1定点当たりの平均は7.09人でした。
これは、この時期にしては異例の多さ。
大阪市のインフルエンザ発生状況を、昨年のシーズンと比べても一目瞭然です。
普通なら流行しないはずの真夏から、感染が始まっています。
大阪市のインフルエンザ発生状況(大阪市ホームページより)
とは言え、現時点での定点当たりの報告数は大阪府5.03人、兵庫県もほぼ同様の5.36人。
これはまだまだ序の口で本格的な流行とは言えず、寒くなるにつれてさらに増えることが予想されます。
では、なぜ、季節外れのインフルエンザ流行が起こったのか?
原因の一旦は、新型コロナウイルスの感染対策によって冬場のインフルエンザの感染者が極端に減り、インフルエンザに対する免疫力が低下していること、そして、マスクから解放されたことによってウイルスが人々に一気に拡散したことが考えられます。
実はわたしも、9月に5~6年ぶりの風邪をひいちゃいました。
幸いコロナもインフルも陰性でしたが、なかなかのどの痛みが治らない・・・。
そして困ったことに、処方せん薬局では、鎮咳薬(せき止め薬)・去痰薬(たん切り薬)、解熱剤が不足しており、薬がもらえないという事態も起きています。
これは、メーカーの不祥事が発端となったジェネリック医薬品の慢性的な供給不足に加えて、コロナとインフルだけでなく「普通の風邪」に罹る方も一気に増えたことで、風邪薬が大量に消費され、不足に追い打ちをかけたためです。
できることなら、感染は一つでも予防したいところ。
当院では10月3日よりインフルエンザワクチン接種を開始します。
費用は西宮市在住の65歳以上の方は1500円、それ以外の方は3500円です。
クリニックにご通院中(または診療をご予約済み)の患者さまは、ご来院された際に受付でインフルエンザワクチン接種をご希望される旨をお伝えください。
通院中の患者様に限り、お電話でもワクチン接種のご予約をお取りします。
ただし、みなさんもご存じのことと思いますが、ワクチンさえ接種すればインフルエンザにかからないというわけではありません。
ワクチン接種によって期待できるのは、ウイルスに感染しても発病を抑える効果と、発病しても重症化を防止する(症状が軽く済む)効果です。
「流行は3月ごろまで続くんでしょ?今ワクチン打つのは早すぎない?」
・・・と思われるかもしれませんが、例年とは違い、前述したように今年はすでに季節外れの流行が始まっています。
インフルエンザワクチンの効果が発現するには接種後2週間ほどかかり、その後約5カ月間は効果が持続するとされています。
待っている間に罹ってしまっては、元も子もありません。
今年は、早めのワクチン接種をお勧めします。
「ひだ胃腸内視鏡クリニック」院長 樋田信幸の公式ブログ
日本消化器内視鏡学会専門医
日本消化器病学会専門医、評議員
日本消化管学会胃腸科専門医