しゃっくりのツボ
- 2022年10月10日
- 内視鏡検査
ありがたいことに、クリニックを開業してからもあちこちから炎症性腸疾患の話題を中心に講演のご依頼を頂いており、今年は今日までに29回の講演、6回の司会・座長またはディスカッサントの機会がありました。
(よく考えるとほぼ週1ペース・・・我ながら、ようやってんなぁ・・・)
年内に決まってるのは、あと講演が5回と座長が1回。
しかも、講演はこれまであまり話したことがないテーマで、新作のスライドを一から作りこまねばなりません。
このところ日曜・月曜の2日間の休日は、ほぼ自宅に缶詰めでせっせと講演の準備に勤しんでおります。
うぉー! 時間が足りーん!
・・・と言いながらも、現実逃避でサウナに行ってみたり・・・。
・・・はい、追い込まれてます。 ( ;∀;)
ということで、今日のブログは小ネタでお茶を濁しておきます。
みなさん、突然の「しゃっくり」に困ることってありませんか?
「しゃっくり」は医学用語では「吃逆(きつぎゃく)」と呼び、肺とお腹を隔ている横隔膜のけいれんによって起こると言われています。
原因の多くは暴飲暴食や早食いだと言われていますが、実はこの「しゃっくり」、胃や大腸の内視鏡検査中によく起こるんです。
なぜかって?
カメラによる刺激で起こるのではなく、実は「しゃっくり」を誘発するのは鎮静剤。
検査を楽に受けていただくために、内視鏡をする直前に投与するお薬によって、「しゃっくり」が起きてしまうことがあるのです。
まぁ、カメラ中に「しゃっくり」が起きても、検査自体に支障はないのですが、写真を撮るタイミングと重なるとブレてしまうので、止まるにこしたことはない。
昔から都市伝説のごとく「驚かせると止まる」なんて言われていますが、「ワッ!!」とか言って止まった試しはありませんよねぇ。
しかも、鎮静剤でウトウトしている患者さんをわざわざ驚かして目覚めさせてどうすんねん!・・・と言う話です。
では、寝ている患者さんの「しゃっくり」をいかにして止めるか?
ググってみると、「しゃっくり」を止める「ツボ」について書かれている記事がいくつかヒットしました。
この「ツボ」にもいくつかあるようですが、内視鏡検査中に看護師さんに押してもらいやすそうなのは・・・「翳風(えいふう)」。
耳たぶの裏あたり、口を大きく開けた時に凹む場所が「翳風(えいふう)」です。
胃カメラ中にしゃっくりが出始めた患者さんの「翳風(えいふう)」を、看護師さんに試しに押してもらうと・・・確かに止まる!
いや、まったく止まらない方ももちろんいらっしゃるんですが、直ぐに治まる方も。
有効率は、体感ですが5割ぐらいでしょうか?
このツボは、「しゃっくり」の他にも、鼻詰まり、くしゃみ、耳鳴り、めまい、乗り物酔いの予防にも効果的とのこと。
みなさんも、急な「しゃっくり」に困ったら、試してみてはいかがですか?
西宮市田中町5-2西宮駅前メディカルビル3F
「ひだ胃腸内視鏡クリニック」院長 樋田信幸の公式ブログ
日本消化器内視鏡学会専門医
日本消化器病学会専門医、評議員
日本消化管学会胃腸科専門医