ミルクティーエコーって??
これもクリニックを立ち上げたらやってみたかったことの一つです。
腹部超音波検査(腹部エコー)とは、肝臓・胆のう・すい臓・腎臓・脾臓・膀胱を中心に、腹部の臓器に異常がないかを調べる検査です。
一般的に腹部の臓器の小さながんは、MRIやCTよりも超音波検査の方が見つけやすいと言われています。
しかし、膵臓がんに関してはなかなかやっかいです。
膵臓がんはサイレントキラーとも呼ばれ、自覚症状が無いままに進行し、腹部超音波検査でも早期発見が極めて難しいとされています。
その一つの理由として、膵臓の前にある胃に溜まっている空気が邪魔をして、超音波が膵臓まで届かずに、膵臓全体を詳しく見ることが難しい点が挙げられます。
そこで大阪成人病センターの検診スタッフが開発したのが、検査の直前にミルクティーを飲んでいただき、胃の中を満たすことで膵臓を見やすくするという方法です。
色々な飲料を試した結果、気体の溶け込みが少なく、適度な濁りが丁度よい具合に超音波を通すミルクティーが一番よかったとのことです。
しかも、おすすめはホット用のペットボトルで売られているミルクティー。
ホット用のペットボトルは酸素を通しにくい構造で、飲用後に胃の中で泡ができにくいそうです。これを、空気を一緒に飲まないように太めのストローで検査前に一気に飲むのが良いとのこと。
身近にあるもので簡単にできる上に、検査のために空腹で来られる患者さまにも喜ばれる・・・こういった工夫はすばらしいですね。
前々から良さそうだなぁと思いながらも、大学病院やバイト先の病院ではなかなか勝手には出来ないので試せないままでした。
院長の考え一つで好きなようにできる機動力がクリニックの良いところ。
当クリニックではこの「ミルクティーエコー」で、膵臓も含めた腹部の臓器を超音波で詳しく検査させていただこうと考えています。
今日、楽天で「午〇の紅茶 あたたかいミルクティー」を2ダース買っちゃいました。
コーヒーより紅茶派なので、余ったら自分で飲もうかな。
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「ひだ胃腸内視鏡クリニック」院長 樋田信幸の公式ブログ