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ひだ胃腸内視鏡クリニック

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胃腸内科 / 内視鏡内科

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サウナで胃もたれ?

サウナで胃もたれ?

先日、「胃がもたれて気分が悪くなった」という方が飛び込みで来院されました。

何かきっかけになるようなことが無かったのか詳しくお聞きすると、調子が悪くなる前に昼にステーキを食べ、お酒を飲み、サウナに入り、マッサージを受けたとのこと・・・

・・・なんともうらやましい優雅な休日ですが、実は原因はここにあります。

 

飲酒後のサウナ・・・確かに気持ちいいんですが、かなり危険な行為です。

お酒を飲んだ後は利尿作用により脱水になりやすいのですが、そこにサウナによる発汗が加わると急激に脱水が進み、血圧が下がります。サウナの中で意識を失う可能性もあり、大変危険です。

また、食べ物を消化・吸収するためには、胃腸に大量の血液を集める必要があります。ところが高温のサウナに入ると、皮膚表面の血流が増し、胃腸に必要な血流は逆に減ってしまいます。サウナの後のマッサージも、同様に皮下の血流を増やします。

さらにサウナは自律神経を刺激し、交感神経の働きを高める作用があるのですが、内臓を動かすのは反対の副交感神経ですので、サウナに入ると胃腸の動きは抑えられてしまいます。

しかも、肉に含まれる脂肪は胃では消化できない栄養素で、炭水化物やたんぱく質に比べると消化に時間がかかります。ステーキの場合は、100gでもなんと胃に4時間以上留まるようです。

脂ものを食べ、アルコールで脱水、サウナでさらに皮膚に血流を持っていかれ、胃腸の動きが悪くなる交感神経が活性化するという胃腸にとっての4重苦で、急にうまく消化ができなくなったのです。

患者さんには、悪条件が重なっただけですので何もしないで良くなりますよとお話し、実際にその後は問題なく過ごされているようでした。

わたしも時々飲酒後のサウナをやっちゃいますが・・・気を付けないとダメですねぇ・・・。

 

サウナは本来、正しく入るととても健康に良いものです。またの機会に「サウナ―」として、サウナの良さと「ととのう」メカニズムのお話も書きたいと思います。

いや、その前にもっと胃腸の話を書けって?

 

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「ひだ胃腸内視鏡クリニック」院長 樋田信幸の公式ブログ