コロナの行く末:2
- 2022年12月26日
- 新型コロナウイルス
先週の続きです。
ついに「ゼロコロナ」を諦めた中国では、新型コロナウイルス感染者の急増に歯止めがかからなくなり、大変な状況になっているようです。
中国政府から公表されている感染者数は実態とはかけ離れており、12月1~20日の感染者数の推計は、人口の18%に当たる2億4800万人、1日あたりの新規感染者は3700万人にも及ぶと試算されています。
たったの3週間で2億人以上の感染者とは驚きですが、感染を押さえつけていた反動なのか、過去の世界のどこよりも急速に感染が拡大しており、あっと言う間に国民の半分の7億人が感染するとの予測もでているようです。
致死率がインフルエンザ並まで下がったオミクロン株とはいえ、ここまで一気に感染が爆発すると犠牲者が増えるのは免れないでしょう。
今回の感染局面で、数百万人の方が亡くなられると予測されています。
これまで頑なに「ゼロコロナ」を貫いてきた中国では、ほとんどの方が感染しておらず、抗体を持っていません。
何れは大変なことになるだろうと、予想はしていましたが・・・。
一方、第8波真っただ中の日本の状況については先週のブログで書いた通りですが、これまでの感染率(抗体保有率)による地域差が、より顕著になった印象です。
12月24日の感染者数の上位は、東京都18731人、神奈川県11701人、大阪府10988人と、一見はこれまで通り都市部で流行しているように思われますが、これは単に人口の絶対数の違いによるもの。
人口10万人あたりで換算した直近1週間の感染者数を都道府県別に見ると・・・
このように、明らかにこれまでコロナに感染してこなかった地方都市で流行が起きていることが分かります。
一方で、すでに大流行を経験している沖縄や北海道では、それほど大きな波は起きないと推察されます。
何れにせよ、この状況を鑑みると、中国ほどではありませんが、今後まだしばらくは地方を中心に感染が広がるものと思われます。
帰省の機会も多い年末年始ですので、くれぐれもお気を付けください。
西宮市田中町5-2西宮駅前メディカルビル3F
「ひだ胃腸内視鏡クリニック」院長 樋田信幸の公式ブログ
日本消化器内視鏡学会専門医
日本消化器病学会専門医、評議員
日本消化管学会胃腸科専門医