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ひだ胃腸内視鏡クリニック

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胃腸内科 / 内視鏡内科

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吐き気・嘔吐・食欲低下

吐き気・嘔吐・食欲低下

【症状は?】

① 吐き気・嘔吐

吐き気とは、みぞおちから胸の辺りがむかむかする、もやもやする、何かが上がってきそうな感じがする、吐きそうで気持ち悪いといった状態を指し、悪心(おしん)ともいいます。
そして、実際に食べた物や胃液などを戻してしまうのが嘔吐です。嘔吐したものが褐色だったりコーヒーかすの様なものが混じったりする場合には、胃や食道から出血している可能性があります。

 

② 食欲不振

食欲不振とは、「食べる気がしない」「お腹が空かない」「食事を摂るのが面倒」「偏ったものしか食べられない」「食事を摂るのをつい忘れてしまう」など、食べたい気持ちが起きない状態や食べたいのに量があまり食べられない状態を指します。
胃痛や腹痛などを伴う場合には、症状が起きないようにあえて食べることを控えていることもあります。

 

【原因は?】

吐き気、嘔吐、食欲不振を引き起こす原因は、消化器の病気をはじめとして、甲状腺や耳などの全身の病気、心の病気や薬の副作用まで多岐にわたります。
人にとって「食べる」ことは生命を維持する上で欠かせない事です。水分や食事が摂れない、あるいは摂ったものを吐いてしまうのは、思っている以上に危険な状態です。
吐き気・嘔吐や食べられない日が何日も続く場合には、「そのうち治るだろう」と軽く考えずに、速やかに医療機関で診察を受けることをお勧めします。
症状だけでなく食事を含めた生活習慣や病気の既往、服用中の薬などを詳しく問診し、その上で内視鏡検査(胃カメラ)、腹部超音波検査、腹部X線検査、血液検査などの必要な検査を行って原因を突き止めます。

 

吐き気、嘔吐、食欲不振に関連する代表的な病気は、以下のようなものです。

 

① 急性胃腸炎

急な吐き気や嘔吐の原因として最も多いのは、急性胃腸炎です。とくにノロウイルスの感染に代表される感染性腸炎では、突然の吐き気や嘔吐が起こるほか、腹痛や下痢も生じます。

 

② 機能性ディスペプシア

胃カメラで調べても大きな異常が見つからないにも関わらず、胃痛や胃もたれを起こすのが機能性ディスペプシアです。胃の動きや知覚といった機能がうまく働いていないため、「食べるとむかむかする」「胃がもたれるために食欲がわかない」「食事を摂るとすぐにお腹がいっぱいになりあまり食べれない」といった症状を起こします。

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③ 胃・十二指腸潰瘍

胃や十二指腸の粘膜が胃酸によって深く傷ついた状態で、ヘリコバクターピロリ菌の感染が潰瘍の発生に深く関わっています。胃・十二指腸潰瘍ができると、食べ物が胃に残っているように感じたりお腹の張りを感じたりするため、食欲が低下します。胃痛を伴うことが多いのですが、痛みをあまり感じない場合もあります。

 

④ 胃がん

初期はまったくといっていいほど自覚症状はありませんが、進行すると吐き気や嘔吐、胃痛や膨満感、食欲不振、体重減少を来します。

 

⑤ 胃食道逆流症(逆流性食道炎)

胃食道逆流症(GERDガード:gastroesophageal reflux disease)は胸やけや酸っぱい胃液が上がる症状だけでなく、吐き気や嘔吐、食欲不振を伴う場合があります。

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⑥ 食道アカラシア

食道アカラシアは、食事を摂った時に食道と胃の境目がうまく緩まないため、食べ物が胃に降りて行かず、食道内に留まってしまう病気です。食後に胸がつかえ、ひどい場合は吐き気や嘔吐を伴います。30歳代から50歳代の方に発症することが多く、発症率は10万人あたり2〜3人という比較的まれな病気です。

 

⑦ 腸閉塞(イレウス)

腸が詰まることによって、食べた物など腸の内容物が溜まり、腹痛、お腹の張り、吐き気、嘔吐が起こります。原因として、お腹の手術後に起こる腸の癒着やクローン病による腸の狭窄などが挙げられます。ときに命にかかわるような重篤な状態に陥ることもあります。

 

⑧ 心因性

嘔吐や食欲不振がみられても、消化管には全く異常がないという場合も少なくありません。
吐き気・嘔吐に係わる嘔吐中枢や、食欲に係わる摂食中枢は脳にあります。緊張を強いられた時、精神的ストレス、不安や抑うつなどの心理的な問題によって脳の働きが乱れると、吐き気や嘔吐、食欲不振が起こります。
うつ状態が進行すると、食べても味がしない・砂のような感じがするといった味覚の低下や異常まで起こることがあります。

 

⑨ 全身の病気など

生命活動を維持するためのホルモンを分泌している甲状腺の機能が低下すると、体の活動性が下がり食欲も低下します。
耳の病気(内耳炎、頭位性めまい、メニエール病など)も、吐き気や嘔吐を催す原因になります。
妊娠初期に起こるつわりは、妊婦の50〜80%が経験します。食欲不振、強い吐き気や嘔吐、においに敏感になるなどの症状がみられます。
また、痛み止めの薬や抗生剤、向精神病薬や抗がん剤などの薬の副作用で、吐き気、嘔吐や食欲不振が起こることがあります。

 

【治療は?】

日常生活に支障をきたさないように症状を抑えるための制吐剤などを用いることもありますが、原因を突き止めて治療を行うことが基本です。
吐き気や嘔吐、食欲不振から脱水や低栄養を生じている場合には、点滴や栄養剤の補給などを行うことがあります。水分の摂取や、消化の良い物から少しずつ食べるよう心掛けていただくことも大切です。
心の病気や全身の病気が原因となっている場合には、診療科間の連携が必要になることもあります。

 

西宮市田中町5-2西宮駅前メディカルビル3F

「ひだ胃腸内視鏡クリニック」院長 樋田信幸

日本消化器内視鏡学会専門医 

日本消化器病学会専門医、評議員

日本消化管学会胃腸科専門医

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